治るか治らないか ~の治療は出来ますか?

2025年09月24日 23:21
カテゴリ: 中医学鍼灸治療

「この症状は治りますか?」「どのくらいで良くなりますか?」というご質問をよくいただきます。お気持ちはとてもよくわかりますし、見通しを知りたいと思うのは当然のことです。ただ、中医学・鍼灸治療においては、西洋医学のように「この病気にはこの治療を○週間」といった一律の答えをお伝えすることが難しいのが実情です。

中医学では、同じ症状であっても、その方の体質・生活習慣・ストレス・睡眠・食事・発症からの時間経過などによって、体の状態はまったく異なると考えます。そのため、治療の進み方も回復のペースも、本当に人それぞれです。「同じ腰痛でも、ある人は数回で楽になり、ある人は時間をかけてじっくり改善していく」ということが実際に起こります。

ひとつ確かなことは、鍼灸治療には症状を改善するために必要な「治療の量」があるということです。薬が一定量・一定期間必要なのと同じように、鍼灸も十分な回数を重ねることで、はじめて身体に変化が定着していきます。施術のたびにその方の体の状態を丁寧に確認しながら治療を進めていきますので、経過を見ながら都度ご説明していきます。

そのうえで、特にお伝えしたいことがあります。鍼灸は、施術を重ねるごとに体が少しずつ「整った状態」を記憶していくことで効果が積み重なっていきます。そのため治療の間隔はとても重要で、特に初期段階は間隔を詰めて通うことが回復の鍵になります。体が変化を記憶しやすい状態のうちに次の施術を行うことで回復のペースが上がります。

逆にこの時期に間隔が空きすぎると、効果がリセットされて治療がなかなか前に進みません。症状が早く改善するかどうかは、最初の通院ペースにかかっていると言っても過言ではありません。

仕事や生活の都合でどうしても間隔が空いてしまう方もいらっしゃいます。ただ正直にお伝えすると、症状を改善したい治療の段階では、初期に月1〜2回程度では効果を十分に引き出せないケースが多いです。本気で治したいと思っているなら、初期だけでも通院ペースを優先していただけると、結果が大きく変わります。

なお、症状が落ち着いて健康維持・予防が目的になった段階であれば、月1〜2回のペースで十分です。「治す」と「整える」では必要な治療の量がまったく異なります。

どうぞ焦らず、一緒に体と向き合っていきましょう。

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